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王位継承の争いとソロモンの即位

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列王記の目次

01. 王位継承の争いとソロモンの即位

【聖書箇所】 1章1節~53節

はじめに

  • いつの時代においても、後継者問題はひとつの危機をはらんでいます。後継者となる人物が一人もいない場合にも、また多くいる場合にも問題が起こります(ダビデの場合は後者です)。列王記1章では主は完全に沈黙しています。

1. アドニヤの即位宣言

  • ダビデはかなり年老いていたようです(1節)。年老いたダビデのために、イスラエルの中に美しい娘アビシャグが捜し出され、王の世話をさせました。新改訳では「王は彼女を知ろうとしなかった」と訳されていますが、原語では、老年のゆえに「知る(性的関係を結ぶ)ことがなかった」というニュアンスですが、ある説ではダビデは中風になったとしています。ダビデの老年をそのように聖書は描いています。そして大切な後継者問題についても、ダビデは自分の側からなにも事を運ばなかったようです。
  • 後継者問題について明確にされない状況の中で、ダビデの息子の一人で野心家のアドニヤが父ダビデの知らぬところで、ヨアブと祭司エブヤタルを巻き込んで、王としての即位宣言をしてしまいました。彼もまた兄のアブシャロムと同様美男子で、さらに兄がしたように彼もまた同様に「戦車と騎兵、それに、自分の前を走る50人を手に入れた」のでした(1:5)。しかしこの画策に、祭司ツァドクと軍団長ベナヤ、預言者のナタン・・ダビデの勇士たちはくみしませんでした。アドニヤの即位宣言はあまりに「能天気」で、それは簡単に崩れ去ることになります。

2. ダビデに対するバテ・シェバの直訴

  • イスラエルがここで二分してしまい兼ねない危機の中で、預言者ナタンの助言により、バテ・シェバはダビデに直訴します。その直訴は「あなたは、『必ず、あなたの子ソロモンが私の跡を継いで王となる。彼が私の王座に着く。』と誓われたではないか」という内容です。
  • このバテ・シェバの訴えに対して、ダビデはこう述べています。

    【新改訳改訂第3版】Ⅰ列王1:29~30
    29 王は誓って言った。「私のいのちをあらゆる苦難から救い出してくださった【主】は生きておられる。
    30 私がイスラエルの神、【主】にかけて、『必ず、あなたの子ソロモンが私の跡を継いで王となる。彼が私に代わって王座に着く』と言ってあなたに誓ったとおり、きょう、必ずそのとおりにしよう。」

  • いつ、ダビデはバテ・シェバとの間に生まれたソロモンが私の跡を継いで王となるとバテ・シエバに誓ったのでしょうか。それについては、歴代誌第一の22章9~10節に記されています。ここは、主の宮(神殿)を建てたいという志を持っていたダビデに、主が語られたことばをソロモンに告げた箇所です。

    新改訳改訂第3版 Ⅰ歴代22:7~10

    7「わが子よ(ソロモンのこと)。私は、わが神、【主】の御名のために宮を建てようとする志を持ち続けてきた。
    8 ある時、私に次のような【主】のことばがあった。『あなたは多くの血を流し、大きな戦いをしてきた。あなたはわたしの名のために家を建ててはならない。あなたは、わたしの前に多くの血を地に流してきたからである。
    9 見よ。あなたにひとりの子が生まれる。彼は穏やかな人になり、わたしは、彼に安息を与えて、回りのすべての敵に煩わされないようにする。彼の名がソロモンと呼ばれるのはそのためである。彼の世に、わたしはイスラエルに平和と平穏を与えよう。
    10 彼がわたしの名のために家を建てる。彼はわたしにとって子となり、わたしは彼にとって父となる。わたしはイスラエルの上に彼の王座をとこしえまでも堅く立てる。


3. ソロモンの即位

  • おそらくダビデは、主のことばをバテ・シェバに語り、そして誓っていたものと思われます。その誓いを盾に彼女はダビデに直訴したとのでしょう。ダビデもその直訴が正当なものであることを認めています。そのことによって、正式にソロモンの即位式が実現します。いわばアドニヤが野心を抱いて即位したことが、はからずも、かえってソロモンの即位を早めただけでなく、反対分子は早期にして取り除かれてしまう結果となりました。
画像の説明
  • ダビデはすでにソロモンが自分の後継者であることを主から示されて知ってはいましたが、それがどのようにしてなされるのか、そのプロセスについては知らされていなかったのです。それゆえ、ダビデは自らこの問題について事を推し進めようとはしなかったのかもしれません。
  • 神のみこころは必ずそうなるとダビデは信じていたからだと言えます。一滴の血を流すことなく後継者問題は解決したかのように見えましたが、次の章では必ずしもそうではなかったことを私たちは知らされます。

2012.8.25


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