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海の嵐を引き起こしたヨナ

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2. 海の嵐を引き起こしたヨナ

ベレーシート

  • ヨナ書は物語としては単純なストーリーですが、そこには多くの秘密が隠されています。また、そこにある予型は豊かです。例えば、ヨナ書1章3節は創世記3章8節と同様の型となっています。

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  • 今回は、ヨナ書が持っている予型と他の聖書箇所との関連を探ってみたいと思います。

1. 激しい暴風(「サアル・ガードール」סַעַר־גָּדוֹל)

  • ヨナが「主の御顔を避けて」タルシシュに逃れようとしたことで、主は「大風を海に吹きつけた」とあります。これはヨナの思惑を阻止する行為でした。原文では「そのとき主は、海に大きな風(「ルーアッハ・ゲドーラー」רוּחַ־גְּדוֹלָה)を投げつけた」とあります。「投げつけた」という表現が主の感情を伴っているようでとても面白いです。その結果として「激しい暴風が起こった」のです。「投げつけた」は「トール」(טוֹל)の使役形(ヒフィール態)ですが、この動詞の初出箇所は、サウルが妬みのゆえにダビデを壁に突き刺してやろうと槍を「投げつけた」場面で使われています。サウルのダビデに対する殺意が表わされています。この槍はダビデをかばったサウルの息子ヨナタンにも投げつけられます。このようにしてダビデに対するサウルの殺意が確認された後で、ダビデは10余年の逃亡生活を余儀なくされます。しかしこれは神がダビデを真の王として育成するための訓練でした。神はこうした不条理を用いてダビデを育成される方です。
  • 例えば、マタイの福音書8章23~27節でイェシュアが弟子たちと共に舟に乗られました。すると突然、湖に大暴風が起こり、舟は大波をかぶって水でいっぱいになりました。ところがイェシュアだけは舟のともの方で枕をして眠っておられたのです。この出来事は決して偶然な出来事ではなく、これも「主がともにいる」ということがどういうことかを弟子たちに経験として教えるためであったと考えられます。と同時に、弟子たちにやがて遭遇する迫害に対する構えを教えるためでもあったはずです。さらには、この大暴風は、「向こう岸へ渡る」ということに象徴される天の御国(メシア王国)の実現の前の反キリストによる大患難を象徴しているとも言えます。
  • ちなみに、マタイの福音書8章24節の「大暴風」は「セイスモス・メガス」(σεισμὸς μέγας )となっており、これは湖底で巨大地震が起こって引き起こされたものであることを記しています。反キリストによる大患難では未曾有の大地震が起こると預言されています。地震にしても、暴風にしても、すべて神の御手の中にあり、神の目的によって使い分けられているのです。
  • ヨナ書1章での「大風」はヨナが主のみこころに背いて逃げたことに対してもたらされた出来事ですが、これは、やがて「終わりの日」にイスラエルの民(ユダヤ人)が反キリストをメシアとして信じたことに対する神の矯正的罰の予型ともみなすことができるのです。マタイでの湖上の大暴風も、ヨナと同様に主のみこころに逆らったことでもたらされる終末の大患難の啓示が予型として表わされているのです。

2. 聖書の予型は、終わりの日に起こる出来事を啓示している

  • ヨナ書1章に見られる「予型」のいくつかを挙げてみると以下のことが考えられます。

予型(1)

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予型(2)

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予型(3)

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●「予型」という場合(「ひな型」とも言います)、必ずしも内容が同じということではありません。「予型」にはいろいろなタイプがあります。

(1) 同意的予型の例
たとえば、ダビデとイェシュアの生涯の内容はとても類似しています。
①同じく「ベツレヘム」で生まれる。
②同じく30歳でダビデは王となり、イェシュアは公生涯へと入ります。
③友による裏切り。ダビデはアヒトフェルに、イェシュアはイスカリオテのユダに。
④アヒトフェルもイスカリオテのユダも首をくくって自殺。
⑤いずれもエルサレムにおいて死ぬ。


(2) 反意的予型の例
たとえば、最初の人アダムと最後のアダムであるイェシュアの場合は、反意的な予型です。
①アダムの不従順によって多くの人が罪人とされた。アダムにあって、すべての人が死んでいる。
②イェシュアの従順によって多くの人が義人とされた。イェシュアによって、すべての人が生かされている。


2015.5.12


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