****** キリスト教会は、ヘブル的ルーツとつぎ合わされることで回復し、完成します。******

キー・ワードを選び出す

2. 瞑想するキー・ワードを選び出す

(1)

  • 詩篇を瞑想するとき、その詩篇のキー・ワードを持つということはとても大切だと思います。それが絞り込めずにいると、思いが迷走してしまい、多くの時間をロスしてしまいます。もっとも、このロスも訓練のプロセスなのかもしれませんが・・・。私もこの点でいつも苦労している一人です。瞑想するためのキー・ワードをどこに絞るか、なんどもくりかえし読みます。また他の聖書の訳でも読んでみます。すると、ひとつのことばが浮かび上がってきます。そして、詩篇全体が見えてくるのです。
  • 時間的な理由で、そうしたキー・ワードを見つけることができず、自分の心に響くものだけを見つけ、それを味わうこともできますが、食事でたとえるなら、ファースト・フードの食事をしているわけで、そのような食事の摂り方では、健康な体を作ることは期待できません。堅いものを、ゆっくりと、しかも、しっかりと噛むことの大切さがあらためて叫ばれています。これは神との交わりの生活においても同じことが言えると思います。
  • 瞑想が続けられない理由の一つに、瞑想のキー・ワードを見つけることがなかなかできないことがあげられます。そのために、思いが集中できず、散漫になり、内容も薄っぺらなものとなり、自分の不甲斐なさに自己嫌悪に陥ってしまい、神を思う気力がそがれてしまうのです。時には、そうした、もどかしく、恵まれない日々が続くかもしれませんが、継続は力です。忍耐がいりますが、必ずや、そのコツをつかめる時がきます。
  • キー・ワードを選ぶ秘訣を掴むことができるようになるためには、まず、時間のゆとりを作り出さなくてはなりません。忙しい生活を余儀なくされている人にとって、これは至難のわざです。しかし、今こそ無駄な時間を思い切って削り取り、神との大切な時を作り出すために、あなたのライフスタイルを変える時です。それは、あなたと神との信頼の絆を、驚くほど豊かにしてくれることでしょう。

(2)

  • 詩篇を瞑想するとき、ひとつの詩篇から一つのキー・ワードを選び出すことは、瞑想を散漫から守り、集中する上でお勧めする方法です。
  • 例えば、詩3篇で、私は、「主よ。あなたは私の回りを囲む盾」というみことばから、「盾」というキー・ワードを選ぶとします。盾とはどういう意味か、そこに意識を集中します。そのとき、その日の詩篇だけでなく、聖書全体からこのキー・ワードを検索してみます。どこでどういう状況や設定の中でこの言葉が使われているかにも思いを巡らします。 脚注付きの聖書であれば、そこを引くことができます。「コンコルダンス」を持っているならばそれを活用します。「Jーばいぶる」というパソコン・ソフトであれば、検索機能がついていて、それを利用すると便利です。
  • 同じ盾でも、単なる「武器としての盾」もあれば、「神の盾」もあります。また、「地の盾」というのもあります。「地の盾」とは、この世における神の代理者(例えば、王)による覆いを意味します。また盾にも、普通の盾もあれば、大盾という表現もあることに気づきます。いろいろな表現からそのことばの意味するイメージを膨らませることで、瞑想はより楽しくなってきます。しかしこの方法は、聖書を多少読んで、その内容を知っている人にはお勧めですが、初心者には混乱してしまうかもしれません。
  • また、一つの言葉には、それに類似する様々な表現が詩篇の中にはあふれています。そうした多様な表現をノートしておくことによって、神への祈りや賛美の中で、自分にあった表現を身につけることができるようになります。  
  • キー・ワードは、聖霊様の導きで自由に選ぶことが可能です。しかし、その日の詩篇に特有な、他の詩篇には出てこない特徴的な言葉をキー・ワードとして選び出すことも、瞑想を味わう上での楽しみ方の一つです。似たような内容を記した詩篇でも、その詩篇にしかない、特徴的な表現がきっとあるはずです。そこに注目することです。
  • 日ごとに、詩篇の瞑想の材料となるキー・ワードを自分なりに選び出し、それを自分の中でじっくりと熟成させていくこと。しかも、自分の置かれた状況の中でそのキー・ワードを思い巡らすことが必要です。与えられたキー・ワード(あるいは思想)を、時間をかけて反芻し、熟成させればさせるほど、その味わいはひときわ甘く、おいしくなっていくと信じます。瞑想への旅をしているうちに、そうした楽しみ方を発見することは大きな喜びをもたらすことと信じます。

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