Χριστος
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エペソ書の重要語彙のリスト
Χριστος キリスト
- ギリシャ語のクリストスΧριστοςは新約聖書に529回も使われていますが、福音書よりもパウロの書簡に多く使われています。その数383回です。
- この語は「油を注ぐ」という動詞クリオーχρίωの形容詞クリストス(油注がれた)を名詞化したもので、「油注がれた者」の直訳です。クリストスはヘブル語の「マーシーアッハ」מָשִׁיחַ(油注がれた者)の直訳で、メシアと音訳されます。
- 旧約聖書で油注がれた者とは、王や預言者、祭司などを指しました。新約聖書においては、イエスは自分がキリスト(メシア)と呼ばれることを極力避けました。なぜなら、イエスがこの世の人々が期待している地上の王としてのキリストでないことを示唆するためです。つまり、キリストは苦しみを受けて後、栄光を受けられることを理解できないでいたためです。
- 復活後のペンテコステ以降、弟子たちはイエスがキリストであることを悟り、はっきりと宣言し、イエスに「キリスト」の称号をつけて伝道しました。さらに、初代教会は「キリスト」に「主」(キュリオス)という神を表わす最高の称号をつけて「主キリスト」(この組み合わせは、ルカ2:11のみ)、あるいは「主イエス・キリスト」と呼びました。
- 使徒パウロはイエスのメシア性を強調するために、しばしば「キリスト・イエス」という福音書には見られない表現を好んで使用しました。
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