瞑想するためのプロセスとツール
「恩寵用語」、「礼拝用語」を原語で瞑想するためのプロセスとツール
- 私が日常的に使用している聖書は「新改訳聖書-第3版」(日本聖書刊行会)です。聖書の詩篇から、その日に瞑想しようとする「恩寵用語」(神が人に対する行為、動作、態度、意志などを表わす動詞)、あるいは、「礼拝用語」(人が神に対する礼拝行為、動作、態度、意志など表わす動詞)を一つ(場合によっては二つ)選択します。
- その「恩寵用語」「礼拝用語」の原語(ヘブライ語のQAL形)が何かを知ることが重要です。
- ミルトス・ヘブライ文化研究所編の「ヘブライ語聖書対訳シリーズ(詩篇)」でもそれを脚注で表わしてくれていますが、すべてではありません。またミルトス・ヘブライ文化研究所編「ヘブライ語聖書対訳シリーズ」は、現在のイスラエルで旧約聖書が実際に朗読されている発音をそのまま仮名書き移し替えているので、ヘブライ語の辞書に表記されている発音とは異なる場合があります。
- 「J-ばいぶるHebrew(3rd)」(日本コンピューター聖書研究会)を使用すれば一発で分かります。
- Free Bible Toolも便利です。これはHebrewのみならず、Greekも併用できます。
- Hebrew-Greek KEY WORD STUDY BIBLE(NewInternational Version, AMG publishers)もなかなか便利です。
- 原語が分かれば、選択した用語(動詞)が旧約聖書でどのように用いられているか、どのように訳されているかをコンコルダンスで調べることができます。私の場合は、
- このコンコルダンスを入手(2008年の夏)してから調べることが容易になりました。ただし、このコンコルダンスの聖書は、New International Version(NIV)です。
原語の意味を知るには、
- 名尾耕作著「旧約聖書ヘブル語大辞典」(教文館) これは高価な代物です。
- それから、日本語で出版されている聖書によってどのようなことばで訳されているかをチェックします。私が使っている聖書は以下の訳です。
(1) 口語訳 (2) 新共同訳 (3) フランシスコ会訳 (4) 関根正雄訳 (5) 文語訳 (6) 岩波書店訳(松田伊作訳) (7) 現代訳(尾山令二訳) (8) リビングバイブル(LB訳)
(9) カトリック典礼委員会詩篇小委員会の詩篇現代訳(あかし書房)(10)バルバロ訳
これらはすべて現在入手できます。なお、英語のさまざまな訳も調べるならば、原語のもっている豊かな意味合いがより明確にイメージすることができます。
- 選択したひとつの動詞のイメージを描くことができたならば、そのことばを、その詩篇全体から、あるいは聖書全体から瞑想し、味わいます。このようにして、ヘブル語の恩寵用語、礼拝用語の一つからでも、神とのかかわりのすばらしさを味わうだけでなく、神の民の一人として旧約の人々と共感する楽しみができます。そして、それを日々の信仰生活の中でどのように生活化するかによって霊性が形成されていきます。
- 詩篇瞑想の目的は、あくまでも神と自分とかかわりを豊かにするためのものです。絃学的になることを自ら戒めつつ、礼拝者としての在り方を学ぶことを目指したいと願っています。
a:7029 t:1 y:3