****** キリスト教会は、ヘブル的ルーツとつぎ合わされることで回復し、完成します。******

詩篇の表現法としての並行法を知ること

27. 詩篇の表現法としての並行法を知る

  • 詩篇の特徴的な表現法の一つとして、並行法があることを知っておくことは有益です。対句法、パラレリズムとも言います。並行法は「詩における思想的な韻」とも言われ、ヘブル語の詩篇だけでなく、中国の漢詩や、日本の古い歌にも見られます。古今東西を問わず、詩の本質の一部と言えます。並行法は同じ内容を別な言葉で表現し直すことで、ある思想を強く訴えかけます。あるいは、反意的なことばで対比させることもあります。
  • 例えば、「主を恐れる」とか、「主を恐れる者」とはどういう意味かを知りたい場合に、その言葉が使われている箇所が並行法であるかどうかに注意します。もし並行法が使われているならば、主を恐れるとは、換言すればこういうことだと理解することができます。さらに、コンコルダンス(語句辞典)を使って、詩篇の中に「主を恐れる」ということばを検索し、並行法が使われている箇所をチェックすることで、ある程度のイメージをつかむことができます。そのようにして、詩篇から詩篇を理解することが可能となります。自分の思っているイメージではなく、聖書が言わんとするイメージを理解することができるのです。こうした地道な学びをすることで、詩篇の表現になじむことができます。
  • ちなみに、そのように調べてみると、「主を恐れる者」とは、「主をおのれの神とする者」であり、「主を喜び」とし、「主の仰せを大いに喜びとする者」、また、「主の恵みを待ち望む者」、「主に信頼する者」であることが分かります。これらは並行法によって言い換えられたもの(表現)です。また、反語的な表現も含めることで、ひとつの言葉ではっきりしなかったことが、よりはっきりとしたイメージとしてその言葉を理解することができるのです。

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