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立ち返って、静かにすれば

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57. 立ち返って、静かにすれば

【聖書箇所】 イザヤ書30章15節

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【読み】
キー ハール アドーイ エローーム ケーシュ イスーエル
シューヴァー ヴァハト ティ?シェウーン 
ベハシェート ウヴェヴィテー ティフイェー ゲーラテヘム
ヴェー アヴィーテム

【文法】
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構文として、二段目と三段目は同義的並行法になっています。

【翻訳】

【新改訳改訂3】
神である主、イスラエルの聖なる方は、こう仰せられる。「立ち返って静かにすれば、あなたがたは救われ、落ち着いて、信頼すれば、あなたがたは力を得る。」しかし、あなたがたは、これを望まなかった。
【口語訳】
主なる神、イスラエルの聖者はこう言われた、「あなたがたは立ち返って、落ち着いているならば救われ、穏やかにして信頼しているならば力を得る」。しかし、あなたがたはこの事を好まなかった。
【新共同訳】
まことに、イスラエルの聖なる方/わが主なる神は、こう言われた。「お前たちは、立ち帰って/静かにしているならば救われる。安らかに信頼していることにこそ力がある」と。しかし、お前たちはそれを望まなかった。
【岩波訳】
まことに、主なるヤハウェ、イスラエルの聖なる方が、こう言われる。「立ち帰りと安息のなかで、お前たちは救われ、静けさと信頼において、お前たちの力は甦る。」それなのにお前たちは、そうしようとしなかった。
【関根訳】
まことに主ヤハヴェ、イスラエルの聖者がこう言われた、立ち帰って静かにすれば、君たちは救われる、動くことなく依り頼めば力を得る、と。しかし君たちはそれを望まなかった。
【ATD訳】
それゆえに、主ヤハウェが、イスラエルの聖者がこう言われた。「立ち返りと平静のうちに君たちの救いがある。不動と信頼のうちに、君たちの力がある!」しかし、君たちは望まず、
【NKJV】
For thus says the Lord God, the Holy One of Israel: "In returning and rest you shall be saved; In quietness and confidence shall be your strength. "But you would not,

【瞑想】

エジプトに頼ろうとする者たちに対する「イスラエルの聖なる方」の呼びかけです。ヘブル語のテキストをもとに逐語的に訳してみると以下のようになります。

まことに、こう言われた。私の主である神、イスラエルの聖なる方(が) 「立ち返りと静まりによって 、あなたがたは救われます。 落ち着きと信頼が 、あなたがたの力となります。」

この呼びかけの中にあることばー順に、「立ち返り」「静まり」は名詞です。「落ち着き」は動詞の名詞的用法、そして「信頼」は名詞です。動詞は「救われる」と「(力と)なる」で、ここの「力」は名詞ですが、その動詞を調べるならば、それがみなぎる力、増し加わる力、勢いとしての「力」(strength)であることが分かるのです。

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二語の漢字で表わすならば、「悔改」「静謐」「平穏」「信頼」となります。

(1)「悔改」(conversion)は悔い改めて生き方を変えると言う意味と、アッシリヤに対抗してエジプトと同盟を結ぼうとしている考え(政策)を捨てるように促す意味があります。
(2) 「静謐」(rest)、これは神の前にひとりになって過ごす祈りの生活です。
(3) 「平穏」(queit)、これはどんなことにもあわてない冷静沈着な態度です。
(4) 「信頼」(trust)は、完全に神にゆだねきる姿勢です。
これらはいずれも一朝一夕にして体得できるものではありません。

多くの人々はこの神の呼びかけに対して、イザヤの時代の多くの人々が「それを望まなかった」とあるように、喜んで受け入れることができないものです。なぜなら、それは目に見えない保障であり、目に見える助けの方が安全だと思うからです。この神への不信がやがて自分たちの国を滅ぼすことになることを警告されているにもかかわらず、神に信頼することができなかったのです。それは私たち人間の深層にある「恐れ」のゆえです。しかもその「恐れ」は神のことばを完全にふさいでしまう闇の力であり、神の光なしには決して打ち勝つことのできない力です。

幸いなことに、「愛には恐れがありません。全き愛は恐れを締め出します。」(Ⅰヨハネ4:18)とあります。神への愛にとどまることをOne Thingのこととして、そのことを何よりも優先して求める必要があります。でなければ、神がキリストにあって備えておられる多くの祝福を得ることも、また多くの実を結ぶこともできないからです。愛の土壌を豊かにされる必要があります。


2013.4.12


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