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モーセ五書全体の主題と申命記の主題

1. モーセ五書全体の主題と申命記の主題

(1) モーセ五書全体の主題・・「神の民の確立」

書 名主 題内   容
創世記神の民の開始堕落した人間(世界)の救いを担うべき神の民がいかにして始まったかを記している。
出エジプト記神の民の成立贖い、契約、幕屋によって、いかに神の民が神の民として成立したかを記している。
レビ記神の民の聖別神の民が聖なるものに対して、いかに鋭敏な感覚を身につけるべきかを記している。
民数記神の民の訓練神の民が様々な状況の中で、いかに神を畏れて歩まなければならないかを記している。
申命記神の民の自立神の民の自立の条件として、服従か背反か、生か死か、二者択一の主体的決断の重要性を記している。


(2) 申命記の主題・・・「神の民の自立」について
   

① 「神に選ばれたイスラエルが出エジプトという歴史的経験を通し、さらに荒野放浪の体験を通して訓練されたのは、すべて奴隷状態から脱皮して、選民的に自立させるためであった。選民的に自立するには、選民各自のうちに〔選ばれて・選ぶ〕という主体的決断の確立が決定的である。そこには選民側の応答としては、選び主への服従か背反か、祝福か呪いか、生か死かの二者択一しかない。」(岡村民子著「聖書各巻のかけがえのなさ」73頁)

② 「自立」とは、愛されて愛するという信仰的・主体的決断に基づく服従の選択意志を意味する。注解者の多くが申命記の主題を「回顧と展望」としている。それは、自動車のバックミラーのように過去を顧みつつ、これから進むべき道を展望するために、神の真実に対する責任ある主体的決断をもった服従が要求される。モーセ五書の最初の四書で、神はイスラエルを選び、申命記では神がイスラエルの民一人一人に対してご自身を選ばせようとしておられる。そして厳粛に「あなたはいのちを選びなさい」と命じている。

③ ヨシュアの「あなたがたが仕えようと思うものを、どれでも、きょう選ぶがよい。私と私の家族とは主に仕える」との告白(ヨシュア記24章15節b)。ヨハネ21章21節参照。


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