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豪華船にたとえられたツロ号の沈没

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27. 豪華船にたとえられたツロ号の沈没

【聖書箇所】 27章1節~36節

 ベレーシート 

  • えり抜きの材料で造られた豪華商船、最も優秀な熟練した乗組員、そしてあらゆる種類の高価な商品をふんだんに積み込んだツロ号が、荒れ狂う嵐(東風)によって、一瞬にして沈没することが記されている、それがこの27章です。絶対に沈まないと信じられた「タイタニック号」が氷山にぶつかって沈没した人為的な事故、まさに、人間の傲慢さが引き起こした悲劇的な映画「タイタニック」を思わせます。27章はツロの滅亡を船の沈没にたとえられた栄枯盛衰、盛者必衰の「哀歌」です。

1. 「私は全く美しい」と自負するツロ(ティルス)

  • ツロは海洋都市として栄え、その栄光をほしいままにしました。多くの国の名前や産物の名前などが出ています。各地の商品とツロの商品とを交換するため、それらを守る軍隊の兵士たちが雇われていました。それらはすべてツロの輝きを添えるものです。各地からの品物がツロの市場を通過するだけで莫大な富を得ることができたのです。
  • ツロを行き来する他国の船の積み荷のリストが12~25節に記されています。「取引する」「交換する」「商いをする」という動詞と、「品物」「商品」「商品」といった名詞が目立ちます。貿易によってツロの町は大いに栄えたのです。
  • 特に注目すべきは、「タルシシュ」תַּרְשִׁישׁという語彙です。聖書ではしばしば目にします。エゼキエル書では6回ですが、旧約では35回も使われています。この言葉の本来の意味は、海を隔てた西の果て、つまり「遠くにある場所」という意味です。ヤペテの子孫が住む場所です。タルシシュは銀や金、鉄、すず、鉛の産地であり、また精錬所でもあったようです。ソロモン王が、ツロを仲介としてタルシシュと交易していました(Ⅰ列王記10:22)。ツロは「タルシシュの娘」(イザヤ23:10)という異名を取るほど、両者の結びつきは強く、この交易を目的とした遠洋航海のための大型の船が建造され、また大規模な商船隊が組まれ、「タルシシュの船団」と称されました(Ⅱ歴代誌9:21参照)。

2. 繁栄をきわめたツロの難破

  • 繁栄をきわめたツロが一瞬にして再起不能の災いに遭います。この災いをもたらすのは「東風」(東の砂漠から吹きつける熱風)です。この「東風」はやがて訪れるバビロンによる攻撃を象徴しています。この東風によってツロは回復不可能となってしまいます。
  • 同じようなことが、終末における「大バビロン」(反キリストの支配機構)に対しても言われています。新約の黙示録18章16~19節には次のように記されています。

    【新改訳改訂第3版】
    16 言います。『わざわいが来た。わざわいが来た。麻布、紫布、緋布を着て、金、宝石、真珠を飾りにしていた大きな都よ。
    17 あれほどの富が、一瞬のうちに荒れすたれてしまった。』また、すべての船長、すべての船客、水夫、海で働く者たちも、遠く離れて立っていて、
    18 彼女が焼かれる煙を見て、叫んで言いました。『このすばらしい都のような所がほかにあろうか。』
    19 それから、彼らは、頭にちりをかぶって、泣き悲しみ、叫んで言いました。『わざわいが来た。わざわいが来た。大きな都よ。海に舟を持つ者はみな、この都のおごりによって富を得ていたのに、それが一瞬のうちに荒れすたれるとは。』

  • ツロの崩壊、大バビロン(反キリスト)の崩壊、こうした栄枯盛衰はいつの時代にも見られます。ツロの霊、大バビロンの霊は、サタンの霊です。かつてサタンはイエスを誘惑しようとして、世界の国々の繁栄を見せ、自分を拝むなら、ひれ伏すなら、これらの国々を治める権力と栄光を与えようと言いました。イエスはこの誘惑を跳ね除けましたが、多くの者たちがこのサタンの申し出(偽りごと)を信じてそれを手にしてきました。しかしそれを掴むや否や、一瞬にして崩れ落ちるのです。サタンは「偽りの父」です。この世の華やかさ、豪華さ、繁栄などに心動かされるならば、やがて失望の運命に終わるのです。そのことを聖書の歴史から学ばなければなりません。

2013.6.18


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