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血についてのおきて

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レビ記は、「キリストの十字架の血による贖いの神秘」を学ぶ最高のテキストです。

15. 血についてのおきて

ベレーシート

  • もし、天の御国に入る門の前に御使いがいて、そこに入ろうとする者に「合言葉」を求めたとしたら、何と答えれば良いでしょうか。おそらく、その合言葉とは「イェシュアの血潮!!」しかないでしょう。それほどに「イェシュアの血潮」は重要です。なぜなら、イェシュアの十字架で流された(注ぎ出された)血潮こそ、すべての人の罪を贖うだけでなく、永遠のいのちを与える代価だからです。神の贖いの歴史はまさに「血」と密接な関係をもっているのです。神の恵みの福音、御国の福音は、まさに「血による福音」とも言えるのです。
  • 旧約聖書における「契約」「幕屋とそのすべての器具(祭壇、洗盤・・等)」「神へのささげもの(いけにえ)」「祭司と祭司の着る装束」のすべても、みな「血」を土台としています。それゆえ、イスラエルの民は他の民族とは異なり、特別に「血」に対する正しい理解とその価値を知っておく必要があったのです。その理解とは「血はいのちそのものである」ということです。

1. すべての肉のいのちは血にある

  • レビ記17章の中心思想は「肉のいのちは血にある」ということです。そのフレーズが11節と14節にあります。

画像の説明

モーセ五書では、独立人称代名詞3人称女הִיאהִואと表記しますが、読みは「ヒー」(הִיא)となります。

  • 創世記9章4節でも「肉は、そのいのちである血のあるままで食べてはならない」と示されていました。「血」を食べてはならない理由は、第一に「血はいのち」だからです。第二の理由は「血は贖いの手段」だからです。しかも、自然死や事故死によるものは食用とすることはできません。なぜなら、神の定めた正しい方法とは「血を流す、血を注ぎ出す」ことだからです。以下のみことばを見てみましょう。

【新改訳改訂第3版】ヘブル書 9章22節
それで、律法によれば、すべてのものは血によってきよめられる、と言ってよいでしょう。また、血を注ぎ出すことがなければ、罪の赦しはないのです。


●ここで「注ぎ出す」と訳されたヘブル語は「シャーファフ」(שָׁפַךְ)です。それゆえ「イェシュアの血」を「イェシュアの血潮」と呼ぶのです。「血潮」、つまり、イェシュアの注ぎ出された血にこそ、神の深い贖いの知恵と力と栄光があるのです。いのちは血が流れることで奪われます(=死)が、同時に「死」は他のものにいのちを与えることにもなるのです。


2. 新約聖書におけるイェシュアの血潮の力

  • 新約聖書においてイェシュアの血潮の力について言及されている箇所は圧倒的にヘブル人への手紙ですが、他の聖書箇所から引用したいと思います。

(1) 共観福音書
マタイ26:28  「これ(杯)は、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです(マルコ 14:24/ルカ 22:20)。

(2) パウロの書簡

①ローマ書 3章25節
神は、キリスト・イエスを、その血による、また信仰による、なだめの供え物として、公にお示しになりました。それは、ご自身の義を現すためです。というのは、今までに犯されて来た罪を神の忍耐をもって見のがして来られたからです。
②ローマ書 5章9節
ですから、今すでにキリストの血によって義と認められた私たちが、彼によって神の怒りから救われるのは、なおさらのことです。
③Ⅰコリント書 10章16節
私たちが祝福する祝福の杯は、キリストの血にあずかることではありませんか。私たちの裂くパンは、キリストのからだにあずかることではありませんか。
④Ⅰコリント書 11章25節
夕食の後、杯をも同じようにして言われました。「この杯は、わたしの血による新しい契約です。これを飲むたびに、わたしを覚えて、これを行いなさい。」
⑤エペソ書 1章7節
この方にあって私たちは、その血による贖い、罪の赦しを受けています。これは神の豊かな恵みによることです。
⑥エペソ書 2章13節
しかし、以前は遠く離れていたあなたがたも、今ではキリスト・イエスの中にあることにより、キリストの血によって近い者とされたのです。
⑦コロサイ書 1章20 節
その十字架の血によって平和をつくり、御子によって万物を、御子のために和解させてくださったからです。地にあるものも天にあるものも、ただ御子によって和解させてくださったのです。

(3) ペテロ・ヨハネの書簡
①Ⅰペテロ書 1章2節
父なる神の予知に従い、御霊の聖めによって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように選ばれた人々へ。どうか、恵みと平安が、あなたがたの上にますます豊かにされますように。
②Ⅰペテロ書 1章19節
傷もなく汚れもない小羊のようなキリストの、尊い血によったのです。
③Ⅰヨハネ書 1章7節
しかし、もし神が光の中におられるように、私たちも光の中を歩んでいるなら、私たちは互いに交わりを保ち、御子イエスの血はすべての罪から私たちをきよめます。

(4) ヨハネの黙示録

①1章5節
また、忠実な証人、死者の中から最初によみがえられた方、地上の王たちの支配者であるイエス・キリストから、恵みと平安が、あなたがたにあるように。イエス・キリストは私たちを愛して、その血によって私たちを罪から解き放ち、
②5章9節
彼らは、新しい歌を歌って言った。「あなたは、巻き物を受け取って、その封印を解くのにふさわしい方です。あなたは、ほふられて、その血により、あらゆる部族、国語、民族、国民の中から、神のために人々を贖い、
③7章14節
そこで、私は、「主よ。あなたこそ、ご存じです」と言った。すると、彼は私にこう言った。「彼らは、大きな患難から抜け出て来た者たちで、その衣を小羊の血で洗って、白くしたのです。
④12章11節
兄弟たちは、小羊の血と、自分たちのあかしのことばのゆえに彼に打ち勝った。彼らは死に至るまでもいのちを惜しまなかった。
⑤19章13節
その方は血に染まった衣を着ていて、その名は「神のことば」と呼ばれた。

(5) ヘブル書は、こちらをクリック


2016.6.2


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