瞑想Ps117/A
Ⅴ/A(107~150篇) | テキストPs117 | 原典テキストPs117 | 瞑想Ps117/B | 礼拝用語Ps117 | 恩寵用語Ps117 |
瞑想Ps117/A
- この詩篇は詩篇中で最も短い詩篇です。しかし実は、この詩篇には驚くべき事実が含まれています。その事実とは、異邦人も神の民の交わりの中へ受け入れられているということです。「すべての国々よ。主をほめたたえよ。」ユダヤ人がこの詩篇を読むとき、どのような思いでいることでしょうか。
- ユダヤ人がユダヤ人であるということだけで、どんな苦しみを味わい、辱めを受けてきたか、その現実を知るならば、この詩篇で言い表されていることは神の奇蹟的介入なしには歌えないことです。イエスとその弟子たちがこの詩篇を最後の晩餐の後で歌ったとするならば、イエスはこの詩篇の内実が満たされるためには、神の民ユダヤ人がどんなに苦しみの中を通らなければならないかを知っていたはずです。
- この117詩篇が実現されるためには、ユダヤ人、それから異邦人の救いがなされて実現するのではないのです。むしろ、その反対です。異邦人の救いの後に、<ユダヤ人たちの民族的な救い>がなされてはじめて実現することなのです。「すべての国々の民」がエルサレムにおいて、主を礼拝するのはいつでしょうか。それは、キリストの再臨以降です。つまり千年王国がこの世に実現してからのことです。その意味ではこの詩117篇は、「預言的詩篇」と言うことができるでしょう。