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特別な誓願を立てる場合の規定

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レビ記は、「キリストの十字架の血による贖いの神秘」を学ぶ最高のテキストです。

30. 特別な誓願を立てる場合の規定

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ベレーシート

  • 「ある人があなたの人身評価にしたがって【主】に特別な誓願を立てる場合」(27:2)とあるように、神に仕える者たちの中に特別な誓願を立てる者たちがいました。「特別な誓願」とは「主に身をささげる誓願」(口語訳)であり、「終身誓願」(新共同訳)を意味します。つまり、主のために自分を聖別して献身の意を表明することです。終身の献身の場合もあれば、ある一定期間、物断ちをする場合もあったようです。そうした者たちが神にささげものをするる場合の規定が年齢と性別によって決められていたようです。

画像の説明

  • ちなみに、民数記6章2節と3節には「男または女が主のものとして身を聖別するため特別な誓いをして、ナジル人の誓願を立てる場合、ぶどう酒や強い酒を断たなければならない」とあります。主の御用のためにすべてをささげて専心する者のことを「ナジル人」と言います。「ナジル人」(「ナーズィール」נָזִיר)は「聖別する、専心する」という意味の動詞「ナーザル」(נָזַר)の名詞形で、「聖別された者、分離された者、誓願を立てて神に献身した者」という意味です。また、主に対する特別な奉仕のために自発的に献身した者がぶどう酒や強い酒を「断つ」のは異教からの分離を意味します。いずれにしても、「特別な誓い」は、主に対する自発的・主体的な行為をする選ばれた者であり、無償の奉仕をする者なのです。

1. 特別な誓願を立てる者たちの献金の規定

  • 特別な誓願を立てる者は、今日のキリスト教会でいうならば、「献身者」と言えます。教会のために、主の働きのために、自分を捧げる行為です。レビ記27章でもそうした目的のために自分をささげる者たちがおり、神は彼らの誓願を喜んでくださったのです。
No.年齢性別(男)・相当額(単位は銀シェケル)性別(女)・相当額
11ヶ月~5歳男 5シェケル女 3シェケル
25歳~20歳男 20シェケル女 10シェケル
320歳~60歳男 50シェケル女 30シェケル
460歳~男 15シェケル女 10シェケル
  • 家畜でささげた場合には、祭司はそれらを売却し、その分のお金を幕屋(聖所)のものとしたようです。家や土地などもそれに見合った評価額をささげたようです。
  • こうした「特別な誓願を立てた者」たちを通してささげられたお金はすべて主の目的のために使われたのです。これらは、イスラエルの民が一人当たり主にささげる年額(銀半シェケル)とは別のものです。特に、20~60歳の者はより多くの奉仕をする者とみられ、男の場合は50シェケル分、女の場合は30シェケル分の奉仕が期待されているということです。
  • 出エジプト記には幕屋についての記述があり、その中にイスラエルの民の登録にあたり、一人あたりの贖い金を主に納めなければならないことが以下の箇所で命じられています。

【新改訳改訂第3版】出エジプト記30章11~16節
11 【主】はモーセに告げて仰せられた。
12 「あなたがイスラエル人の登録のため、人口調査をするとき、その登録にあたり、各人は自分自身の贖い金を【主】に納めなければならない。これは、彼らの登録によって、彼らにわざわいが起こらないためである。
13 登録される者はみな、聖所のシェケルで半シェケルを払わなければならない。一シェケルは二十ゲラであって、おのおの半シェケルを【主】への奉納物とする。
14 二十歳、またそれ以上の者で登録される者はみな、【主】にこの奉納物を納めなければならない。
15 あなたがた自身を贖うために、【主】に奉納物を納めるとき、富んだ者も半シェケルより多く払ってはならず、貧しい者もそれより少なく払ってはならない。
16 イスラエル人から、贖いの銀を受け取ったなら、それは会見の天幕の用に当てる。これは、あなたがた自身の贖いのために、【主】の前で、イスラエル人のための記念となる。」


●20歳以上の者たちは、自分自身の贖い金として、主に半シェケルを払わなければなりません。富んだ者も貧しい者も等しく半シェケルの額を主にささげなければなりません。その目的は会見の天幕、つまり「幕屋」の保持と維持のため(管理費)です。これは、教会員となった者が教会の働き(主の働き)を維持していくためにささげる献金のようなものです。国で言うならば税金のようなものです。

●ただし、ここにある規定はイスラエルの民としての当然の規定ですが、幕屋を建造するための材料やその費用は、「心から進んでささげる者たち」によってささげられました。幕屋建造という特別なプロジェクトのためには、喜んでささげる者たちがいたのです。これはいつの時代においても事実なのです。


2. 特別な誓願によるささげものは、主の御名の栄光のために

  • Ⅱ列王記12章には、神殿の修理のために用いられるべきはずの贖い金が用いられていなかった例が記されています。アハズヤの子ヨアシュ王の時代、かつて彼の祖母であったアタルヤが主の宮を破壊したために、彼はそれを修理しようとしました。ところが祭司たちは、民に割り当てを課せられた金(=登録のための年半シェケルのこと)や、自発的に主の宮にささげられたすべての金(=レビ記27章が規定する特別な誓願を立てた者たちのささげた金)を受け取りながらも、それらを用いて破損した主の宮(神殿)を修理しませんでした。聖書は、ヨアシュが王になってから23年経っても祭司たちはになっても破損を修理しなかったと記述しています。これは主の御名の栄光が辱しめられていることを意味します。それゆえ、祭司たちは民からお金を受け取るということも、また主の宮を修理するという責任からも外されたのです。
  • 主の宮の破損を修理する緊急の対処のために、ヨアシュ王を支えていた祭司エホヤダは、主の宮の入り口に一つの箱を造り、主の宮に来る人々が自発的にささげる献金によって、主の宮を修理しようとしました。これは、あるひとつのプロジェクトのために特別献金を募るようなものです。事実、祭司エホヤダの発案は功を奏し、献金箱に納められたお金を、修理工事を担当する監督者たちの手に渡すことによって、主の宮の修理がなされたのです。
  • 通常献金と特別献金との違いを教えられます。主のための新しいプロジェクトは本来、通常献金によって支えられなければなりませんが、新しいプロジェクトに緊急の必要性が求められる時、それはそのプロジェクトに参与する者たちの主体的なささげ物によってなされる必要もあるということです。そしてそのプロジェクトが主の御名の栄光のためであるならば、必ず、主が与えてくださるということです。

2016.7.8


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