教会史における『新しい歌』の目次を見る
序 論 ―新しい歌を主に向かって歌えー
- 1.新しい歌のさまざまな定義
- 2.本講義の視座(歴史神学的考察の方法論)について
キリスト教礼拝の二つの傾向…<預言者的傾向>と<祭司的傾向>付録①「礼拝様式の変遷」
本論(1) ―旧約聖書における<新しい歌>と礼拝様式の変遷―
- 1.ダビデ以前の<新しい歌>・・主の力ある歴史的な勝利を心に刻み込む歌
- 2.ダビデの幕屋・ソロモンの神殿における<新しい歌>
- 3.シナゴーグ礼拝・・バビロン捕囚による<新しい歌>
- 4.エルサレム帰還後の神殿礼拝の復興
- 5.旧約時代の<新しい歌>としての詩篇
本論(2)-新約時代における<新しい歌>ルカの福音書の預言的賛美―
- 1.「詩と賛美と霊の歌」について
- 2.ルカの福音書にある4つの賛美
- 3.ルカのイエスの誕生にまつわる4つの<新しい歌>の特質
- 4.新約聖書に散在する<新しい歌>の断片
付録②「神に対する賛歌とキリスト(御子、神の小羊)に対する賛歌」
本論(3)-初代教会における礼拝とその特徴―
- 0.<初代教会>ということばの定義
- 1.初代教会における礼拝様式
①ユダヤ教の礼拝様式の継承・・会堂でのシナゴーグ礼拝
②新しい礼拝様式・・・・・・・パンを裂くことと愛餐 - 2.初代教会の礼拝の特徴
- 3.初代教会における春から夏へ
本論(4) ―使徒教父時代からローマ帝国公認宗教となるまでー
- 1.使徒教父時代の教会が当面した問題
- 2.新しい時代への移行の準備
①会衆による唱える賛美から、より高度な聖職者による賛美への移行
②ギリシャ語からラテン語への移行
本論(5) -創作賛美歌(賛歌)の流れー
- 1.聖アンブロシウスの貢献
- 2.教父たちの音楽観 ―音楽のもつ誘惑―
付録③「Veni Creator Spiritus」(来てください創造主なる聖霊よ)
本論(6) ―中世のローマ式式典の概要とその特徴―
- 1.ミサの概要の概説
- 2.ミサの構成と特徴
- 3.聖務日課
- 4.記譜法について
附記 「修道院運動」
本論(7) -グレゴリオ聖歌と教会旋法―
- 1.グレゴリオ聖歌について
①カトリック教会の祈りの歌
②現代人にとっての癒しの響きとしてのグレゴリオ聖歌 - 2.教会旋法とその特色
- 3.芸術性と大衆性の二律背反の関係
本論(8) -マルチン・ルターと<コラール>ー
- 1.マルチン・ルターという人物
- 2.<新しい歌>の必要性
- 3.ルターのコラールを作る上でのコンセプト
①わかりやすさ
②改作の能力 - 4.コラール集の出版
- 5.ドイツ・ミサについて
- 6.ルター自身のコラール
本論(9) ―フランスおよびスイスの宗教改革期に生まれた詩篇歌―
- 1.ジャン・カルヴァンと<新しい歌>としての詩篇歌
①カルヴァンの詩篇観
②ジュネーヴ詩篇歌 - 2.日本語によるジュネーヴ詩篇歌
本論(10) ―17世紀の敬虔主義運動とその流れにおける<新しい歌>―
- 1.ドイツ敬虔主義運動
- 2.モラヴィア派に至る流れ
- 3.敬虔主義の賛美歌
- 4.モラヴィア派の賛美歌
本論(11) -18世紀の英国のメソジスト運動における<新しい歌>―
- 1.チャールズ・ウェスレーの信仰体験
①兄ジョンとの関係
②チャールズの信仰経験 ―自律時代、自己崩壊時代、自己確立時代― - 2.近世讃美歌の歴史におけるチャールズ・ウェスレーの位置
①英語ジュネーヴ詩篇歌
②英語賛美歌 - 3.チャールズ・ウェスレーの賛美歌の特質
①特徴
a.個人の強調―賛美歌における主観性の問題―
b.感情の発露―歓喜の基調―
②神学的内容
a.キリストの福音の普遍性
b.救いの確証
c.キリスト者の完全 - 4.メソジスト運動における賛美歌の機能
- 5.チャールズ・ウェスレーの賛美歌の宗教的意義
―<理解された信仰>から<体験された信仰>へー付録④チャールズ・ウェスレーの年譜 付録⑤本論⑪の参考文献
本論(12) -19世紀のリバイバル運動における<新しい歌>―
- 1.18世紀のメソジストのリバイバル・・<大衆伝道の先駆け>
- 2.アメリカのリバイバル運動
①1st グレート・アウェィキング(18世紀の中頃)・・教派ごと
②2nd グレート・アウェィキング(19世紀)・・・超教派による - 3.クルセード(超教派的大衆伝道)の先駆け・・・ムーディとサンキーの名コンビ
- 4.アメリカの福音唱歌(Gospel Song)という<新しい歌>
①特 徴
②福音唱歌第一人者、アイラ・D・サンキー
③ファニー・クロスビー
本論(13) -英米圏における賛美歌の二つの潮流―
- 1.伝道的賛美歌の流れ―英国非国教会系―
①18世紀メソジスト運動 ジョン・ウェスレー&チャールズ・ウェスレ-
②19世紀リバイバル運動 ムーディー&アイラ・D・サンキー
③20世紀初頭 ビリー・サンディ&ホーマー・ロードヒーヴァ
④20世紀中葉 ビリー・グラハム&ベヴァリー・シェイ
⑤同 ビル&グロリア・ゲイザー夫妻の果たした役割 - 2. 礼拝、典礼主義的賛美歌の流れ―英国国教会系―
①19世紀中葉 オックスフォード運動 「古今聖歌集」(1861)
②20世紀中葉 ヒム・エクスプローション(創作賛美歌の爆発)
本論(14) -プレイズ & ワーシップの起源とその流れ―
- 1.プレイズ& ワーシップの定義
- 2.ワーシップ・ソングの起源
①ジーザス・ムーヴメントとの関わり
②ペンテコステ・カリスマ・ムーヴメントとの関わり
③レストレーション・ムーヴメントとの関わり - 3.ワーシップ・リーダーの存在と役割
- 4.会衆賛美における<洗練性>と<大衆性>
- 5.新しい歌としての預言的賛美・・<霊の歌>
①新しい歌とは・・
②預言的賛美とは
③預言的な歌を解き放つための三つのステップ
本論(15) -ゴスペルを生み出したアフロ・アメリカンの人たちの歴史と信仰―
- 1.The Sprituals(黒人霊歌)の歴史的背景
①Hush habor (ハッシュ・ハーバー) 奴隷たちの唯一の避難所
②ハッシュ・ハーバー的黒人霊歌からコンサート・パフォーマンスとしての黒人霊歌へ - 2.信仰の歌としての黒人霊歌
- 3.黒人霊歌から黒人ゴスペルへ
①女モーゼ、ハリエット・タブマン
②都会での貧困と疎外という社会的背景
③公民権運動(M.L.キング牧師の非暴力運動)とフリーダム・ソング
本論(16) -テゼ共同体における日ごとの祈りの歌―
- 1.ブラザー・ロジェの夢・・キリスト者同士の和解の実現
①和解の夢の実現
②テゼ共同体の始まり
③テゼ共同体の現在 - 2.テゼ共同体の日ごとの祈りの歌の特徴
- 3.テゼの歌の今日的意義とは何か
①「日ごとの祈りと賛美」の見直し
②祈りを支える単純で素朴な、新しい歌を生み出すたゆみない模索
③沈黙という祈りの力を経験すること - 4.テゼの祈りの歌の中から
本論(17) -歌と踊りを伴うイスラエル・ジュイッシュ・ソング―
- 1. 19世紀、東ヨーロッパのユダヤ人の間に勃興したハシディズムの流れ
①離散の歴史
②二つの方向 - 2. イスラエル・フォークソングの源流としてのハシディズム
①シディズムの特徴
②ハシディズムのメロディー - 3. シオニズム運動(ユダヤ人国家建設運動)とその主題歌「ハクティバ」
① シオンをたたえる歌
② 今日のシオニストの賛美―メシアニック・ジュイッシュの賛美の高まりー - 4. メシアニック・ダンス
①用語
②現代におけるダンスの回復
③踊りと歌をもって喜びを表現する<クレズマー音楽>
④終末論的賛美
結 論 ―<新しい歌を主に向かって歌う>今日的課題とは何かー