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初めに、神が天と地を創造した

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14. 初めに、神が天と地を創造した

【聖書箇所】 創世記1章1節

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【読み】
「べレーシート バーラー エローヒーム エーット ハッシャーマイム ヴエーット ハーーレツ」

【文法】
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  • ヘブル的表現として、「メリズモ」(「メリスム」と言う人もいます)という修辞法があります。それは、「天と地」という二つの相反する言葉をつなぎ合わせることで、「すべてのもの」を表わす修辞法です。新共同訳では「天地」と訳していますが、原文では「天」と「地」の間に「と」という接続詞の「ヴェ」(וְ)があります。「天と地」は空間的総称を表わす表現法です。つまり、「天にあるものと地にあるもののすべて」という意味です。詩篇1篇2節にある「昼も夜も」は時間的、あるいは状況的総体を意味します。他にも「ダンからべエルシェバまで」と言えば「北から南まで」、あるいは「日の上るところから沈む所まで」と言えば地理的総体を意味します。「善と悪」といえば「善からはじまり悪に至る」知識の総体を意味します。このように、全く逆のことばを使って全体を表す修辞法が「メリズモ」です。
  • ヨシュア記24章15節の「私と私の家族とは主に仕える」の所で登場した「エーット」אֵת、これはとても不思議な語彙なのです。二つの文字から成っていますが、最初はヘブル語のアルファベットの最初の文字である「アーレフ」אです。そしてもう一つの文字は、アルファベットの最後の文字である「ターヴ」תです。初めと終わりの文字によって成り立っているのです。創世記1章1節で神が何「を」創造されたのかと言えば、それは「エーット」אֵתの後に来るものです。メリズマという修辞法とאֵתの存在によって、すべてのもの、ありとあらゆる一切が、神によって造られたことが強調されているのです。「エーット」אֵתー恐るべき二文字です。

【翻訳】

【新改訳改訂3】
初めに、神が天と地を創造した。
【口語訳】
はじめに神は天と地とを創造された。
【新共同訳】
初めに、神は天地を創造された。
【NKJV】
In the beginning God created the heavens and the earth.

【瞑想】

「神が、天と地を創造した」の「創造した」という動詞に「バーラー」בָּרָאというヘブル動詞が使われています。旧約聖書では54回も使われています。このことばは、必ずしも「無からの創造」を意味しません。むしろこの動詞の特異性は主語が神であるという点です(いくつかの例外を除けば)。つまりこの「バーラー」בָּרָאは、新しいもの、あるいは新たに更新されたものを生み出す限りにおいて、神の働きを指し示す動詞であり、神のために取り置かれているのです。

たとえば、イザヤ書43章7節には創造に関する三つの動詞が使われています。
「わたしの名で呼ばれるすべての者は、わたしの栄光のために、わたしがこれを創造し(בָּרָא)、これを形造り(יָצַר)、これを造った(עָשָׂה)。」

43章7節にある「形作った」と訳された「ヤーツァル」יָצַרと、「造る」と訳された「アーサー」עָשָׂהは、必ずしも主語が神であるとは限りません。ただし「ヤーツァル」יָצַרの場合はかなりの頻度で主語が神で使われてはいます(ちなみに、創世記では2:7, 8, 19に使われています)。何かを造ったり、仕立てたり、完成させたり作るときには「アーサー」עָשָׂהが使われます。ギリシャ語では「ポイエオー」ποιεω、英語では、do、makeの訳語が当てられます。

「バーラー」בָּרָאという動詞が神の創造的な行為を表わすものだとすれば、詩篇51篇10節(新改訳、新共同訳は12節)の「神よ。わたしにきよい心を造り、ゆるがない霊を新しくしてください。」というダビデの祈りにおいて、きよい心を「造る」בָּרָאことができるのは神ご自身だけであり、神の創造のみわざであるというという信仰の告白となります。

【付記】
ちなみに「創世記」のヘブル語名称は、創世記の冒頭の語彙を取ったもの、すなわち「ベレーシート」です。
「初めに、神が」⇒楽譜
「初めに、神が」⇒結びの部分の楽譜

2013.2.28


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