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ヨシャパテの統治能力の評価

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43. ヨシャパテの統治能力の評価

【聖書箇所】Ⅱ歴代誌 19章1節~11節

ベレーシート

  • 北イスラエルの王アハブと共にラモテ・ギルアデに戦いをしかけながら、命からがらなんとかエルサレムに帰りついたヨシャパテにのところに、先見者ハナニの子エフーがわざわざ出向いて来て、批判と称賛を述べています。
  • 「先見者」とは何者なのでしょうか。Ⅱ歴代誌16章では、アサに対して主の知恵を語ったハナニという「予見者」が登場しました。預言者、予見者、先見者とはどう違うのでしょうか。

    (1) 預言者 (「ナーヴィー」נָבִיא)
    神が語られたことを、そのまま、「主はこう言われる」という形で語る者。
    (2) 予見者 (「ローエー」רֹאֶה)
    先に起こる事を予見して語る者。サムエルハ、預言者とも先見者とも呼ばれています。
    (3) 「先見者」(ホーゼー」חֹזֶה)
    霊的な事柄を見せられたことを語る者。「ホーゼー」の動詞は「見る、視する、注視する、仰ぎ見る」という意味を持つ「ハーザー」(חָזָה)です、ちなみに、ダビデの三大賛美リーダーのアサフ、ヘマン、エタン(エドトン)らもその一人です。他には、カド、イド、エフーなどがいます。


1. ヨシャパテの統治の特徴

  • 「ヨシャパテ」という名前そのものが「主は治められる」ということで、「ヨシャパテ」は名前のごとく、主の律法を通して、神の民を統治した有能な王の一人と言えます。歴代誌では、北イスラエルのアハブと縁を結んだことについて批判されています。このことは列王記には記されていません。したがって2節の先見者エフーの宣告は、歴代誌独自の歴史観に基づくものとして理解され、受け取らなければなりません。

【新改訳改訂第3版】Ⅱ歴代誌19章1~2節
1 ユダの王ヨシャパテは無事に自分の家に帰り、エルサレムに戻った。
2 すると、先見者ハナニの子エフーが彼の前に出向いて来て、ヨシャパテ王に言った。「悪者を助けるべきでしょうか。あなたは【主】を憎む者たちを愛してよいのでしょうか。これによって、あなたの上に、【主】の前から怒りが下ります。
3 しかし、あなたには、良いことも幾つか見られます。あなたはこの地からアシェラ像を除き去り、心を定めて常に神を求めて来られました。」


●2節にある「悪者」(単数)とは、北イスラエルの王アハブのことです。ヨシャパテは彼と協調するために自分の息子ヨラムとアハブの娘であるアタルヤと婚姻関係を結びました。そのことが問われてるのです。二人がたとえ同族であったとしても、ソロモン以降に分裂し、北イスラエルを金の子牛を神として、その神を礼拝する国となってしまいました。南ユダ王国は、レハブアムーアビアムーアサの治世までは対立関係にありましたが、ヨシャパテの治世になって協調関係をもったのです。しかし、「つり合わぬくびき」をともにしたとによって、「あたなの上に、【主】の前から怒りが下ります。」と宣告されています。この「怒り」は、ヨラムの治世からはじまり15年間にわたって続きます。アタルヤはヨラムとの間に生まれたアハズヤが暗殺された後、ユダの王族の子どもを皆殺にしました(ヨアシュ一人だけがその粛清から免れます)。彼女の6年間の暗黒の治世の後、祭司エホヤダによってヨアシュが七歳で王となりますが、アタルヤの治世こそ主の怒りの現われであったと理解できます。

●「協調」というのは一見、すばらしい事のように見えます。しかし、それが「つり合わないくびき」であったことが問題なのです。これは今日のキリスト教会の現実的問題です。神の永遠のご計画が「神の家」を建て上げるのに対して、主にある民が「つり合わぬ」結婚をした場合、その結果としての苦しみがもたらされることを聖書は教えています。このことを避けるべくイサクの結婚相手、ヤコブの結婚相手においても彼らの親はしかるべき対策を講じました(創世記24章、28章)。主にある家庭を建て上げることは、きわめて重要な今日的課題であり、優先すべき大事業なのです。

●ヨシャパテの唯一の失策が宣告された後に、3節で「 しかし、あなたには、良いことも幾つか見られます。あなたはこの地からアシェラ像を除き去り、心を定めて常に神を求めて来られました。」と評価されています。

●「心を定めた」こと、そして継続的に神を尋ね求めたことが評価されています。前者の「心を定めた」の「定めた」は「クーム」(כּוּן)の使役形で「確立する、備える」という意味ですが、俗なことばでいうならば、「けじめた」とも言えます。後者の神を「求めた」は「ダーラシュ」で、ソロモンもアビヤもアサもそれぞれ神を求めた王でした。


2. さばきの権威の分与したヨシャパテ

  • Ⅱ歴代誌19章では、ヨシャパテは二つの領域において統治の権威を分与しています。

画像の説明

  • 主に関する事柄」とは、礼拝と、宗教的な領域です。「王に関する事柄」とは、司法、裁判等に関する領域です。ヨシゃパテはすでにレビ人をユダ全域を巡回させて神の律法教育をしていますが、それと同時に、「さばきつかさたち」(裁判官たち、「ショーフティーム」שֹׁפְטִים)を任命し、彼らが与えられた権威を濫用して不正を行わないように厳しく戒めています。「あなたがたは自分のする事に注意しなさい。あなたがたがさばくのは、人のためではなく、主のためだからです。この方は、さばきが行われるとき、あなたがたとともにおられるのです。」というきわめて高い神の統治理念をもってさばきつかさたちを任命しています。
  • こうした点からも、ヨシャパテは民から信頼される良い王として評価されているのです。

2014.3.28


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