ヘブル語の瞑想用語
ヘブル語コラムの目次
ヘブル語の瞑想用語
- ヘブル語の動詞には四つの重要な瞑想用語があります。そのすべてが詩篇77篇の中で使われています。こちらを参照⇒
- それぞれの瞑想用語には特徴がみられます。
1. 訳語の比較
- 翻訳者によって訳語はまちまちです。それぞれの用語を明確に訳し分けているのは新改訳聖書です。
用語 原語 新改訳 口語訳 新共同訳 岩波訳 フランシスコ会訳 文語訳 (1) ザーハル זָכַר 思い起こす 思う 思い続ける 思い起こす 思う 思い出づる (2) スィーアッハ שִׁיחַ 思いを潜める 深く思う (思い)悩む 思いに沈む 思いつめる 思い嘆く 静かに考える 語る 思い起こす 思い浮かべる 深く思う (3) ハーガー הָגָה 思いを巡らす 思う 口ずさむ 思い起こす 思う 思い出づ (4) ハーシャヴ חָשַׁב 思い返す 思う 思う つらつら考える 思う 思ふ
2. それぞれの用語の特徴
(1) ザーハル זָכַר の特徴
●昔のことを一つひとつ思い出すこと。記憶をたどりながら、心に呼び起こす行為。(2) シーアッハ שִׁיחַ の特徴
●静まって、自分の心としっかり向き合うこと。それはときには呻きや苦痛を伴う行為。(3) ハーガー הָגָה の特徴
●昼も夜も、神のみわざや神のことばを継続的に思い巡らすことによって、思考を深め、熟成させる行為。詩1篇2節の「主の教えを喜びとし、昼も夜もその教えを口ずさむ。」もハーガーが使われています。(4) ハーシャヴ חָשַׁב の特徴
●自分を吟味しながら、自分の思いや行いを反省する行為。
※聖書的な瞑想とは、こうしたさまざまな面が含まれたものであることが分かります。詩篇とはまさに瞑想の産物なのです。
a:6075 t:3 y:0