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トーフー ヴァ・ボーフー

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54. トーフー ヴァ・ボーフー

【聖書箇所】 創世記1章2節

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【読み】  
ヴェハーーレツ  ハーイー トーー ヴァヴォーー ヴェホーシェフ アル ネー テーム ヴェーアッハ エローーム メラフェト アル ネー ハンーイム

【文法】
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【翻訳】

【新改訳改訂3】
地は茫漠として何もなかった。やみが大水の上にあり、神の霊が水の上を動いていた。
【口語訳】
地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。
【新共同訳】
地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。
【岩波訳】
地は空漠として、闇が混沌の海の面にあり、神の霊がその水の面に働きかけていた。
【関根訳】
地は混沌としていた。暗闇(やみ)が原始の海の面の表面にあり、神の霊風が大水の表面に吹きまくっていた。
【中沢訳】
地は荒涼混沌として闇が淵をおおい、暴風が水面を吹き荒れていた。
【バルバロ訳】
「地はととのわず、むなしく、やみが底知れぬふちを覆い、水の上に神の息吹が舞っていた。
【NKJV】
The earth was without form, and void; and darkness was on the face of the deep. And the Spirit of God was hovering over the face of the waters.


中沢訳は2節後半を前半の表象の継続と解して、「暴風が水面を吹き荒れていた」と訳しています。「霊」も「風」も同語です。ヘブル語には形容詞の最上級がなく、「神」がときとしてその機能を果たすと解して、「暴風が・・吹き荒れていた」としています。

【瞑想】

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神のみが存在し、だれも見たことのない想像を絶する「トーフー ヴァ・ヴォーフー」の闇の神秘の世界。それゆえ、訳語も実に様々です。中沢洽樹氏はこのフレーズを「荒涼混沌」と訳しています。形の無い、無秩序な混沌とした語彙(同義語)「トーフー」תֹּהוּと「ボーフー」בֹּהוּを接続詞(「ヴァ」וַ)でつないだフレーズです。文字の表記も似ています。「深淵」と訳された「テホーム」も不気味な底なしの淵(海)を意味します。整然とした秩序ある世界、いのちのかかわりの世界とは全く対照的な世界です。

荒涼混沌、茫漠とした世界の上を、神の霊が、親鳥がひな鳥を飛ばせようしてその巣の上を舞っている様子を描いている動詞です(申命記32:11)。神の支配下において全く受動的なニュアンスの「深淵」の上を、神の霊が今や積極的にいのちを与えようとしておおっているとも言えますし、ただ単に(中澤氏の言うように)暴風が水の上を吹き荒れている光景とも言えます。

そのような混沌とした無秩序の状態の中に、神は「光あれ」と言われたのです(1:3)。そしてその光の中にすべての被造物が創造されました。しかもその被造物の最高位の存在として、神が自分にかたどって人「(ハー・アーダーム」הָאָדָם)を造られたのです。人も、そしてすべての被造物も、光の中にとどまる存在として創造されたことが重要です。しかし神は、暗闇、やみ(ホーシェフחֹשְׁךְ)の中にもおられるのです。私たちが自分のうちにある闇に向き合えるのは、神がやみを隠れ家としておられるからです。そこに真の救いがあります。


2013.4.9


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