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ソロモンの神殿奉献(2) ソロモンの祈り

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列王記の目次

09. ソロモンの神殿奉献(2) ソロモンの祈り

【聖書箇所】 8章22節~66節

はじめに

  • 神殿奉献におけるソロモンの祈りは、聖書の中でも最も長い祈りです。神の約束が真実であったことなど多くのことが語られていますが、ここではソロモンがイスラエルの民に対して祝福して語ったことばの中の一つを取り上げてみたい。そのことばとは8章61節です。

1. 8章61節の様々な翻訳

【新改訳改訂第3版】
あなたがたは、私たちの神、【主】と心を全く一つにし、主のおきてに歩み、今日のように、主の命令を守らなければならない。

【新共同訳】
あなたたちはわたしたちの神、主と心を一つにし、今日そうであるようにその掟に従って歩み、その命令を守らなければならない。

【口語訳】
それゆえ、あなたがたは、今日のようにわれわれの神、主に対して、心は全く真実であり、主の定めに歩み、主の戒めを守らなければならない。

【関根訳】
そのようにしてあなた方の心が今日の如くわれらの神、ヤハヴェに向かって二心をいだかず、その法に歩み、その命令を守らんことを。

【KJV】
Let your heart therefore be perfect with the LORD our God, to walk in his statutes, and to keep his commandments, as at this day.

【原文直訳】
主のおきてに歩むため(「ハーラフ」(הָלַךְの不定詞)に、また主の命令を守るため(「シャーマー」の不定詞)に、今日のように、あなたがたの心が私たちの神である主とひとつ(「シャーレーム」שָׁלֵם)になる(「ハーヤー」のパウル態)ようにしましょう。

  • 上記の訳を見ると、KJV訳以外はすべて命令形になっていますが、原文ではそうではありません。主語は「あなたがたの心」(単数)です。主のおきてに歩むために、主の命令を守るために、心が主と健全な状態、つまり、「完全に一つとなる」(「シャーレーム」שָׁלֵם)ことが求められています。

2. 「主と心を全くひとつにする」とは

画像の説明

  • 「主と心を全くひとつにする」とはどういうことか。その鍵は形容詞の「シャーレーム」(שָׁלֵם)ということばをどのように理解するかにかかっていると思います。ちなみに、名詞の「セレム」שֶׁלֶםは「和解のいけにえ」、同じく名詞の「シャーローム」שָׁלוֹםは「平和、無事、繁栄、完全、健康」といった意味となります。
  • 「主と心を全くひとつにする」とは、主とのかかわりの源泉的状態を表わす表現です。「主と心を全くひとつになっていない」ことのゆえにもろもろの罪を犯し、主の道を正しく歩むことも、主の命令も守ることが出来なってしまうのです。決して主を捨てているわけではなくても、二心であるゆえに、安定した歩みをすることができないのです。「主と心を全く一つにする」ことによって、地上のすべての国々の民が、主こそ神であり、ほかに神はないことを知るようになるためであるというきわめて崇高な目的があるのです。

3. 「心が主と全くひとつであるか、否か」が列王記における王の評価基準

  • 神殿奉献の時に、ソロモンはイスラエルの民に対して、主と心を全くひとつにするようにと祝福しましたが、その祝福したソロモンがやがてその基準から逸脱してしまったことが聖書にしるされています。

新改訳改訂第3版 Ⅰ列王記
11:4
ソロモンが年をとったとき、その妻たちが彼の心をほかの神々のほうへ向けたので、彼の心は、父ダビデの心とは違って、彼の神、【主】と全く一つにはなっていなかった。

15:3 彼(ユダの王レハブアムの子アビヤム、アビヤとも言う)は父がかつて犯したすべての罪を行い、彼の心は父ダビデの心のようには、彼の神、【主】と全く一つにはなっていなかった。

15:14 高き所は取り除かれなかったが、アサの心は一生涯、【主】と全く一つになっていた。


【新改訳改訂第3版】歴代誌 下
15:17 高き所はイスラエルから取り除かれなかったが、アサの心は一生涯、完全で(שָׁלֵם)あった。

16:9 【主】はその御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力をあらわしてくださるのです。あなたは、このことについて愚かなことをしました。今から、あなたは数々の戦いに巻き込まれます。


3. 異邦人のための祈り

  • ソロモンが祈った祈りの中に、異邦人のための祈りがあります。この祈りは神のご計画においてきわめて重要な祈りです。

【新改訳改訂第3版】Ⅰ列王記8章41~43節
41 また、あなたの民イスラエルの者でない外国人についても、彼があなたの御名のゆえに、遠方の地から来て、
42 ──彼らは、あなたの大いなる御名と、力強い御手と、伸べられた腕について聞きますから──この宮に来て祈るとき、
43 あなたご自身が、あなたの御住まいの所である天でこれを聞き、その外国人があなたに向かって願うことをすべてかなえてください。そうすれば、この地のすべての民が御名を知り、あなたの民イスラエルと同じように、あなたを恐れるようになり、私の建てたこの宮では、御名が呼び求められなくてはならないことを知るようになるでしょう。

  • この箇所から分かることは、ソロモンは知恵によってこの地のすべての民に対する神のみこころを理解していたということです。神の家はアブラハムの子孫たちだけのものではなく、神を探し、神を尋ね求める者すべてのために存在しているのです。最後に、イェシュアが語ったことばを見ておきましょう。

【新改訳改訂第3版】ヨハネの福音書12章32節
わたしが地上から上げられるなら、わたしはすべての人を自分のところに引き寄せます。」


2012.9.22


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