サプリメント思考では行きづまる
15. サプリメント思考では行きづまる
- 最近、あるお店にいきますと、何とかサプリメントというのがよく目につきます。結構、買う人が多いようです。現代人はこれこれの栄養素が欠けているとか、このサプリメントは体のこれこれにいい、というマスコミの情報に踊らされて買ってしまう人が多いのではないかと思います。しかしある専門家に言わせると、私たちの体は食物を通して必要な栄養素を摂るようにできていて、あるサプリメント(補充食品)だけを個別に、あるいはそれをどんなに多く摂取したとしても、それほど体には吸収されないのだそうです。もし、私たちが自分の体の健康のことを真剣に考えるなら、私たちが日常生活で食べている物についての正しい知識が必要なようです。生活習慣病の人が薬によって症状を押さえていたとしても、その人が自ら食生活を根本から考え直し、変えることをしなければ、健康な体を維持することは期待できません。ましてや、病気をしない体に作り変えることはできません。
- 詩篇を瞑想するとき、サプリメント思考ではやがて神との関係において壁に突き当たると信じます。つまり、自分の好きなところを、今の自分に必要と思う栄養だけを補充しようと考えているならば、健全な関係を築き上げていくことはできません。できるだけ、詩篇の作者が言わんとするところに耳を傾け、ある部分だけでなく、いつも全体的な視点から考える訓練が必要です。この訓練は時間がかかりますが、やがて、ひとつひとつの詩篇のもっているダイナミックなメッセージが聞こえてくると信じます。
