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アブラハムの生涯とその転機

創世記4  アブラハムの生涯とその転機

  • 神の救いのご計画において、アブラハムは神の回復のみわざのはじまりとされた。アブラハムの生涯には以下に見られるように五つの転機がある。しかもそれぞれに神の特別な顕現が見られる。

画像の説明

地名「カラン」を「ハラン」に訂正すること。

(1) 召命 (12~14章)

① 主の顕現の背景
父テラの死、アブラハム75歳/ウル→ハラン→カナン(使徒7章参照) 
② 召命のことば 「あなたは・・あなたの父の家を出て、わたしが示す地に行け。」
③ 召命の約束
a. 「あなたを大いなる国民とする」(子孫繁栄の約束)
b. 「地上のすべてはあなたによって祝福される」(万民祝福の約束)
c. 「あなたの子孫に、わたしはこの地を与える」(国土獲得の約束)

この約束は何度も繰り返され、イサク、ヤコブを通してより具体的になっていく。「あなた」、および「祝福」ということばに注目しよう! 
④ 信仰のテスト
a. パンのテスト(12章) 
b. 選択のテスト(13章) 
c. 謙遜のテスト(14章)
12章の失敗の後に、主の介入があったことを忘れてはならない。それなしにはアブラムは再び使命に立つことはできなかった。

(2) 義認(15~16章)

① 主の顕現の背景・・「恐れ」の理由(勝利の後の復讐、主の約束に対する不安)
② 約束の確認・・「星を数えよ。・あなたの子孫はこのようになる。」「この地をあなたに与える」
③ アブラハムの応答・・「主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。」
契約の儀式が意味するもの・・・当時は、裂いた動物の間を当事者双方が通ることによって契約を交わした。約束を破れば動物のように引き裂かれても仕方がないという意味である。しかしこの場合、通ったのは神ご自身だけであった。アブラムは眠っていた。アブラハムに対する神の約束は、あくまでも一方的なものであり、恵みとして与えられた。アブラハムはそれを信仰をもって受け入れるだけであった。
④ 信仰と不信仰の葛藤(16章)
アブラムは主を信じたが、約束を待つという点において失敗する。つまり、神の時、神の方法ではなく、人間的な画策によって神の計画を実現しようとした。この不信仰の結果、イシュマエルが産まれることになる。不信仰の実は、争い、高慢、嫉妬、無責任という悲劇を招いた。

(3) 聖化(17~21章)

① 主の顕現の背景・・不信仰による13年間の主の沈黙。アブラム99歳のとき、神は全能の神(エル・シャダイ)として現われる。
② 神の命令・・・「主の前を歩み、全き者であれ。」「全き者」とは、神だけを当てにして、神に撚り頼むという意味である。
③ 本契約・・・・15章は仮契約、17章は本契約。そのしるしとして割礼が義務づけられた。
④ 名前の改名 
a. アブラム(高められた父)→アブラハム(多くの国民の父)
b. サライ→サラ(国々の母)
夫婦とも改名したのは神が二人を夫婦一体として自覚的に新しく歩ませるため。
⑤ 神の友として主の前に立つアブラハム
祭司的務め(とりなしの祈り) 18~19章。

(4) 献身(22章)

① 主の顕現の背景
神の約束が実現し待望の末に与えられたイサクの誕生。幸せの絶頂期。
② 神の命令
「あなたの子、あなたの愛しているひとり子イサクを、全焼のいけにえとしてわたしにささげよ」
これはアブラハムにとって最大のテスト。彼にとってイサクは希望そのものであり、喜びであり最愛の対象であり、すべてであった。イサクを神にささげることは、アブラハム自身をささげることであった。アブラハムはこの信仰の試練をクリアーした。

(5) 晩年(23章)    

① 妻サラの死
アブラハム136歳。生涯を共にしたサラのために嘆き悲しむ。
② 信仰継承の問題・イサクの妻を見つけること。条件は親族(信仰を同じくする者)の中から探すことであった。
③ 祝福された老年
「アブラハムは平安な老年を迎え、長寿を全うして息絶えて死に・・」(25:8)


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