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「主の祈り」をミドゥラーシュする試み

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「主の祈り」をミドゥラーシュする試み

エレミヤ書29章13~14節

13 もし、あなたがたが心を尽くしてわたしを捜し求める(ダーラシュ)なら、わたしを見つけるだろう。14 わたしはあなたがたに見つけられる。




1. 「ミドゥラーシュ」から「ソード」へ

  • 「ミドラッシュ」(正確には「ミドゥラーシュ」מִדְרָשׁ)とは、主を「尋ね求める」ことを意味するヘブル語動詞「ダーラシュ」(דָּרַשׁ)の名詞で、「解釈、注釈」を意味します。それは、神が意図している隠された秘密を探り出す営みです。
  • 「主の祈り」-ある時、この祈りは、私たちの想像をはるかに越えた神の秘密が隠された祈りではないかと、私は直感的に感じ始めました。今回は、「主の祈り」をヘブル語に置き換え、そのヘブル語の持つ意味、あるいは、ヘブル語の文字の中に秘められているメッセージをミドゥラーシュすることです。そこから神の「ソード」(סוֹד)の世界、つまり、神の隠された秘密を探り求めてみたいと思います。それは「顔と顔とを合わせる」愛の世界であり、不完全なものはすたれて、完全なものが姿を現わす世界です。御国の到来が近づけば近づくほど、その世界を垣間見ることが許されていると信じます。そのためには、私たちは乳ばかり飲んでいる幼子であってはなりません。堅い食物を食べることのできる大人にならなければなりません。神のことばの初歩的な教えにとどまることなく、義の教えに通じるようにならなければなりません。ここでの「主の祈り」のミドゥラーシュは、そうした試みをしようとしています。

2.  「ミドゥラーシュ」のためのアプローチ

  • ヘブル的ミドゥラーシュのアプローチとして二つのことを提示しておきたいと思います。

    (1) 「主の祈り」にある語彙のヘブル的概念を理解すること

    このことは、イェシュアがユダヤ人であり、しかもヘブル語でイェシュア自身が祈っていた祈りだからです。

    (2) 神のご計画全体という鳥瞰的視点から「主の祈り」を理解して祈ること

    イェシュアの地上でのすべての営みは、御父のご計画を成就させるためです。それは神のご計画全体の視野をもって語られ、そしてみわざをなされたと考えられるからです。


  • 「主の祈り」の中にある語彙をギリシア語ではなく、すべてヘブル語に置き換えてミドゥラーシュすることを試みる。

    (01) 「天」(シャ―マイム)שָׁמַיִםー対応する語彙は「地」(エレツ)אֶרֶץ
    (02) 「父」(アーヴ)אָבー対応する語彙は「子」(ベーン)בֵּן
    (03) 「御名」(シェメハー) שְׁמֶךָ
    (04) 「あがめる」(カーダシュ) קָדַּשׁ
    (05) 「御国」(マルフーテハー) מַלְכוּתֶךָ
    (06) 「御こころ」(レツォーネハー) רְצוֹנְךָ
    (07) 「私たちの日ごとの糧」(レヘム・フーケーヌー) לֶחֶם חוּקֵנוּ
    (08) 「負い目」(ホーヴ) חוֹב
    (09) 「赦す」(マーハル) מָחַל
    (10)「試み」(ナーサー) נָסָה
    (11)「悪」(ハ・ラ) הַרָע
    (12)「救い出す」(ハーラツ) חָלַץ




2014.1.30


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